- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎 平出真有
オープニング映像と挨拶。
ニューヨーク株式市場・債券市場・為替の6日の終値を伝えた。
11月のアメリカ大統領選挙に出馬する民主党・ハリス副大統領が6日、中西部・ミネソタ州・ワルツ知事を自らの副大統領候補として起用することを明らかにした。ハリス副大統領はSNSでワルツ知事について「中流家庭のために戦うという信念が強い」などと投稿し、副大統領候補に起用した理由を説明。60歳のワルツ知事は、連邦議会の下院議員を経て2019年から州知事を務め、激戦州が多い中西部・ラストベルトでの支持拡大が期待されている。農村部に地盤を持つワルツ知事の起用により、都市部に強いとされるハリス副大統領の支持層を広げる狙いがあるとみられる。ハムリン大学・デビッドシュルツ教授は「ワルツ知事はミネソタ州で進歩派が魅力に感じる政策を実現してきた。環境問題や銃規制、教育支出、公民権に関する政策だ。労働組合からの支持も厚く、労働者階級に人気」と述べた。
配車サービス大手・ウーバー・テクノロジーズ4−6月期決算(前年比):売上高107億ドル(↑15.9%)、純利益10億1500万ドル(2.5倍)、1株利益47セント(予想上回る)。4−6月期売上高(前年比):配車↑25.3%、料理宅配↑7.7%。月間アクティブユーザー数:1億5600万人(↑13.9%)。ウーバーテクノロジーズ・コスロシャヒCEOは「全ての所得層の顧客で需要の軟化はみられていない」と指摘している。これを受けウーバーの株価は10.9%上昇。
アメリカの建設機械大手・キャタピラー4−6月期決算(前年比):売上高166億8900万ドル(↓3.6%)、純利益26億8100万ドル(↓8.2%)、1株利益5ドル99セント(予想上回る)。4−6月期売上高(前年比):建設機械↓6.6%、エネルギー・運輸↑1.6%。
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アメリカ6月貿易収支(前月比・季節調整済み):貿易赤字731億900万ドル(↓2.5%)。赤字幅が縮小したのは3カ月ぶり。輸出は天然ガスや民間向け航空機などが増え1.5%のプラス。輸入は原油などが減少した影響で0.6%の増加にとどまった。
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ニューヨーク証券取引所から、6日のニューヨーク株式相場について東海東京証券アメリカ・中川幾代が解説。前日までの反動で押し目買いが広がった。S&P500は一時2%を超えて上昇。決算を発表した銘柄の上昇が目立ち、昨年ジョンソン・エンド・ジョンソンから独立した消費者向け医薬品企業・ケンビューは、通年のオーガニック売上高見通しの中央値が市場予想を大きく上回ったことが好感され急伸。ライドシェア大手・ウーバーも4−6月期の取扱高が予想を上回り、株価が上昇。景気不安がくすぶる中、CEOが「顧客からの需要の軟化はみられない」とコメントしたことも前向きに受け止められた。動物向け医薬品大手・ゾエティスの決算発表は4−6月期売上高が、ペット部門、家畜部門の両部門で市場予想を上回る内容。アメリカでは物価高を背景に動物病院におけるペットの診察回数が減っているが、事業の成長は続くとし、通年の業績ガイダンスを引き上げたため、株価は大きく上昇。アメリカでは足元で景気後退懸念が行き過ぎとみるエコノミストのコメントも出ている。市場ではアメリカ経済が若干の減速を見せても乗り切ることができる、優良銘柄やセクター選別のヒントとなる材料への反応が敏感になったよう。
金利・商品・欧州株式・株式先物の値動きを伝えた。
ゲストは元日銀審議委員・野村総研の木内登英さん。為替の見通しはシティグループ証券の高島修さん。高島さんはボラティリティーが高くなっている市場の状況を「ポジション調整が起こっている」と言い、背景としてヘッジファンドのパフォーマンスが良くないことなどを挙げた。「最初は小さな値動きだが、ボラティリティーの上昇に伴ってマクロファンドなどから売りが出てマーケットが下がりまたボラティリティーが上がるという悪循環が発生しやすい。これがこの1週間に起こったと考える。世界中でひとつのファッションとなっていた円キャリーを巻き戻す動きが一番劇的に表面化した」と解説した。
各国の為替の値を伝えた。
高島さんはドル円予想レンジを143.75円~146.75円とし、「まだ不確実性が低いので広めにとったほうが良いと思う。昨日はアメリカの株・金利共にやや落ち着きを取り戻したが、リスクオンになると全体的にはドルが安くなる可能性があるので、ドル円がそれに追従するかというのがポイントだと思う」と話した。また、注目ポイントには「円キャリー巻き戻しの背景と円高の行方」と挙げ、「今回のドル円下落は基本的に2つの要因があると思う。1つは日米の金利差縮小。つまり先週日銀が追加利上げを決定したことに加え雇用統計下振れもあり、9月のFOMCでFRBが金融緩和を開始することが確実視される状況になったこと。もう1つはう不確実性の高まり。アメリカなどで景況感が悪化する中でバイデン大統領の選挙戦撤退で11月の大統領選が不確実性の高いイベントになってきた。こうした中で今年パフォーマンスの良くない海外のファンド勢において夏休暇前にポジション量を削減する動きが出た。そうした中で世界的に流行していた円キャリーの巻き戻しが激しくなったということだと理解している。ドル円は日米短期金利さが5%ほどまで開くと、これまでは円安が進む傾向にあった。今回は実際の金利差はまだ5%を下回っていないない。一方で投機筋は金利差によるキャリーのメリットと価格変動のブレ・ボラティリティの双方を加味しながら円キャリーのポジションを構築していく。ボラティリティは彼らがポジション量を決める際の重要な要素となる。3か月の日米金利差をドル円のボラティリティで割ったものをみてみると、金利差はまだ大きく変化していないが世界的な不透明感の高まりを受けたボラティリティ上昇がこの比率を最近50%を下回るまで押し下げてきた。とは言え1998年や2002年・2007年のようにドル円が下落トレンドに転じた時は比率が少なくとも40%を下回っていたときだった。1つの仮説だが、2022年以降の日本政府による円買い介入の影響があると私は考えている。停留部分での需給環境を変化させ、トレンド転換を前倒しさせたり、トレンドが転換した後に値幅を大きくする傾向があるんじゃないかと思う。今回は2022年以降の円買い介入は25兆円近くに達しており、これは過去1年間の貿易赤字の5倍以上にあたる。こう考えると今回のドル円急落もある程度納得感が出てくると思う。今後生じうる金利差の縮小も考えると、過去3年余り続いた円安相場が重要な転換点を迎えたというのが私の認識。ここからはドル円は戻り売りが基本になると思う」と話した。
きのうの各国の10年国際の値を伝えた。
6日の世界の株価を確認した。
松井証券・窪田さんは日経平均予想レンジを33,500円~35,000円とし、「きのうのNY市場は先週までの急落から落ち着きを取り戻し株価も戻りを試す展開となった。本日の東京市場では日銀の内田副総裁の金融経済懇談会での発言の機会があるためその内容に注目が集まりそうだが、基本的には戻る展開を予想している」と話した。また注目ポイントには「暴落で痛んだ個人投資家」と挙げ、「月曜日の株式市場の暴落は個人投資家の中でも特に信用取引を行っている方の投げ売りがきっかけとなった。信用評価損益の推移を示したグラフを見てみると、買い方の評価損益率がマイナス25.7%、東証グロース市場の評価損益率に至ってはマイナス42.7%と追加の入金か保有株の売却を迫られる追い代が多発するマイナス20%より大きく悪化しており、パニック売りが発生した。当日はトップ安となる銘柄も多く、保有する銘柄が売れなくなった投資家がヘッジ目的で先乗り売を出したことも下落の一因となった。信用買いもパニック売による一端がうかがえる。8月5日の安値はパニック売の結果の異常値であるため、しばらくは戻り安の展開を予想している。ただ、気がかりなのがアメリカ市場の動向。アメリカでは2022年7月以降約2年間続いた逆イールドカーブ状態が先日一時解消したが、過去の逆イールドの解消はリセッションの直前に起きており、多くの投資家はアメリカのリセッションに身構えている。AIの収益化がなかなか進まないため、アルファベットが第3四半期の設備投資を第1四半期とほぼ同額に据え置くと発表するなど企業の姿勢も慎重なものに変わってきた。そのためSOX指数なども下落トレンド入りしている。日経平均株価は半導体などのハイテク関連銘柄の基準が高いため、この影響を受け中期的には軟調な動きが続くと予想している」と話した。
岸田総理大臣は広島市で開いた記者会見で、東京株式市場での日経平均株価の大幅な変動について、「状況を冷静に判断していくことが重要。日銀と密接に連携しつつ、経済財政運営を進めていきたい」と述べた。
財務省、金融庁、日銀が緊急会合を行った。会合では「日本経済が穏やかに回復していく」との見通しは変わらないことや、今後も政府と日銀で連携することなどを確認した。三村財務官は「しっかりと緊張感をもって、同時に冷静に何が起きているのか見極めていくことも大事だと一致した」と述べた。
国会では、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談し、8月中に衆議院財務金融委員会の閉会中審査を開くことで合意。日銀の植田総裁や鈴木財務大臣から、今後の対応などについて説明を求める方針で、具体的な日程は今後調整するという。安住国対委員長は「日本銀行がこの先どうしていくのか、世界情勢を含めて日本経済や取り巻く環境について政府としてどういう考えを持っているか、国会で審議することが有意義」と述べた。
国土交通省はドライバー不足に対応するため、タクシー業界と宅配事業でドライバーをシェアするための協議会を初めて開催。需要が少ない時間帯を活用して、タクシーと宅配のドライバーがお互いに運送を補い合う仕組みを検討する。鶴田浩久物流・自動車局長は「ドライバーという貴重な存在が、待機状態で何時間か過ごす局面もある。非常にもったいない」とした。地域や時間帯ごとのドライバーの不足状況を整理したうえで、早ければ年内にもモデル地域での実証実験を始めたいとしている。
厚生労働省が発表した6月の毎月勤労統計調査によると、実質賃金は前年に比べて1.1%増え、2年3か月ぶりにプラスに転じた。円安や原油高でマイナスの期間が過去最長となっていたが、春闘による賃上げや夏のボーナスで名目賃金が増加し、高騰する物価を上回った。
オーストリアの大手飲料メーカー・レッドブルは、サッカーJ3「大宮アルディージャ」を買収することが決まったと発表。外資企業がJリーグクラブの単独オーナーとなるのは初めて。レッドブル代表者・オリバー・ミンツラフ氏は「将来的には大宮を日本の名門クラブの1つとするために貢献したい」とコメント。