EUは中国から輸入されるEVについて38％近く関税を上乗せするとし、中国は貿易紛争に発展しかねないと反発している。EUの追加関税は5日から暫定的に実施され、EU加盟27カ国の承認を経て11月に最終的に決定する。関税が上乗せされれば自動車メーカーの負担は増大する。中国は先月発表された追加関税について撤回するようEUに繰り返し求めてきた。中国の補助金をめぐる調査はまだ続いており、これまでの調査でEUは中国のEV業界が中国政府からの不公正な補助金を受けていると判断した。中国は調査報告及び過剰生産の疑惑を一蹴している。中国のEVへの関税上乗せをめぐってはEU内部でも意見が分かれていて、中国商務省はEU内の声に耳を傾け、中国と実務者レベルの話し合いを続けることで双方が納得できる解決策を見出せるだろうと前向き。さらに中国はスペインの輸出業を標的に、EUからの豚肉に対する反ダンピング調査を行う用意があるとし、中国のメディアによると、EVの関税問題が解決しなければさらに調査を拡大するとしている。
EUの中国製電気自動車への反補助金調査について、中国とEUが協議を進めている。商務省は4日、双方はこれまでに実務者レベルの協議を重ね、最終決定まであと4か月あるが、双方は同じ方向を向くよう期待を示した。商務省の報道官は中国はEUの反補助金調査に反対していて、台湾と協議で貿易摩擦を適切に解決するよう改めて主張した。ドイツ自動車工業会は3日、追加関税は中国でビジネスを行う欧米の企業に不利益をもたらすとする声明を発表。BMWはグローバル企業の利益が損なわれるとしている。商務省がEU産の豚肉と関連製品に対し、反ダンピング調査を開始したことが明らかになった。