日本製鉄によるUSスチール買収計画を米国政府が差し止めるとの見方が出る中、日本製鉄は橋本英二会長とUSスチールのブリットCEOの署名を入れた書簡を8日付でバイデン大統領に送ったと明らかにした。内容は非公表としている。この買収をめぐっては米国大統領選でハリス副大統領とトランプ前大統領がともに反対の姿勢を示していて、欧米メディアは「バイデン大統領が正式に差し止める判断をする」と伝えている。11日には日本製鉄の森副会長がワシントンを訪問し、米国政府の高官と面会。買収に理解を求めたとみられ、ギリギリの折衝が行われている。一方で日本製鉄は買収計画の申請をいったん取り下げて、大統領選が終了したあとに再申請することも検討しているという。