今回の大統領選は決着までに数日かかるとみられていたが、1日で結果が出たことにトランプ・ハリス両陣営ともに意外なことだと受け止めているとみられる。投票日当日もトランプ氏はSNSに「フィラデルフィアで不正が行われている」と繰り返し投稿するなど、最後まで本当に選挙で勝てるのか不安もあったとみられる。昨夜の勝利宣言では「私たちは歴史を作った見たこともない勝利」だと述べていたが、本人にとっても想定を超えた勝ち方だったという印象もある。一方で敗れたハリス陣営は勝利への期待感があっただけに、1日で決着がついてしまったこと、そして全米の投票総数でもトランプ氏に負けてしまったことは耐え難い結果だったとみられる。米メディアは一定の差がついたこととスピード決着だったことは想定を超えたものだったとしている。CNNはトランプ氏の勝因について地方や農村部でこれまで投票に行かなかった人の支持を広げたことなどを挙げている。またこの番組に出演していた政治学者は「今回の大統領選は民主党に対する国民投票だった。国民がいかにバイデン政権に不満を持っていたのかの表れだった」と述べていた。CNNが昨日行った出口調査では3人に2人が経済についてネガティブに捉えていて、45%の人が「裕福ではなくなった」と答えている。今回の選挙結果はこの3年半の経済運営に対する国民の厳しい審判だったとみられている。