大和証券・谷栄一郎の解説。テーマは「米債券投資への“関税”が低下?」。谷さんは「関税は例え、為替リスクをヘッジしながら外貨を借りるコストをヘッジコストと呼ぶ。これが低下してきている。米国債は巨大な商品。すべての資産の土台になるベース商品。ここの主要な投資家は米国人だけではなく、外国人もたくさん購入する。外国人が米国債を買おうとするときにヘッジコストが高かったので買いにくかった。これが下がると外国人が投資しやすくなる。ヘッジコストの構成要素は米国3カ月金利−円3カ月金利+ドル円通貨ベーシススワップ。ヘッジコストが下がると元々ドルを持っていない外国人が米国債をこれまでよりも買いやすくなる。1年前6%のヘッジコストだった、米金利が5%まで上がった。買えましたかというと無理。今、米10年金利は上昇した結果としてヘッジコストとほぼ同じ場所にいるのでヘッジコストが下がったら多分10年金利もつられて下がりやすくなっているだろう。トランプ氏が財政をドーンとやって国債がたくさん出てくれば発行側、供給側もドーンと増える可能性もあるのでもちろん絶対に上がらないという話ではない。ただしヘッジコストが下がっている部分も忘れずに見ておいた方がいいのではないか」などと述べた。