- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎
オープニング映像が流れ、出演者らが挨拶をした。
ニューヨーク株式市場、欧州株式、為替の動きを伝えた。
米国の小売り最大手・ウォルマート8−10月期決算(前年比):売上高1695億8800万ドル(↑5.5%)、純利益45億7700万ドル(10.1倍)、1株利益(調整後)58セント(予想上回る)。1年前から増収増益。売上高と調整後の1株利益は市場予想を上回った。ネット通販が27%のプラスと大きく伸びたほか、高所得者層の消費が堅調だったとしている。2025年1月期通期については、売上高の見通しを従来から上方修正している。
米国ホームセンター大手・ロウズ8−10月期決算(前年比):売上高201億7000万ドル(↓1.5%)、純利益16億9500万ドル(↓4.4%)、1株利益(調整後)2ドル89セント(予想上回る)。1年前から減収減益だったが、売上高や調整後の1株利益は、市場予想を上回った。高額なDIY製品の需要低迷が続くも、業者向けやオンラインの販売が伸び業績を支えた。2025年1月期通期については、売上高の見通しを従来から上方修正したが、引き続き1年前から減収を見込んでいる。
米国10月の住宅着工件数は、年換算で131万1000戸と前月から3.1%減少し、市場予想を下回った。集合住宅は増加したものの、主力の一戸建てが6.9%減少し全体を押し下げた。地域別では最大市場の南部が8.8%のマイナスでハリケーンの影響が大きかったとみられる。先行指標とされる住宅着工許可件数は、141万6000戸と市場予想を下回った。
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ニューヨーク証券取引所から東海東京証券アメリカ・芝田達裕が解説。19日のニューヨーク相場について。ロシア・プーチン大統領が、核兵器の使用条件拡大を承認したことから、質への投資という形で、米国債が買われ、株式市場は地政学リスクを意識した一日になった。小売り大手2社の決算発表は明暗が分かれた。ウォルマートはガイダンスの上方修正が好感され買われ、ロウズは利益率の低下基調が懸念材料とされ売られている。エヌビディア8−10月期決算の注目について。80%を超える増収増益が予想されているが、次世代AI(人工知能)半導体「ブラックウェル」の量産体制確立などに向けた技術面に関するコメントに注目。8月に量産に向けた課題があるとし、設計変更を余儀なくされたことを明らかにした。大手ユーザー・Amazon.comのAWSトップは「量産タイプのサンプルの入手は2025年初め」とコメント、日本のクラウドサービス大手・さくらインターネットも納入遅延のため設備投資計画変更を発表。ブラックウェルは設計変更後も高い電力負荷がかかる基本設計は変更されていないとみられ、技術面の高いハードルをクリアしたのか、エヌビディア・フアンCEOのコメントに注目。
金利・商品・欧州株式・株式先物の値動きを伝えた。
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- CME日経平均先物取引
ゲスト:大和証券・谷栄一郎、ニッセイ基礎研究所・井出真吾だと紹介。米国住宅着工件数についてニッセイ基礎研究所・井出真吾さんがスタジオで解説「米国の景気動向を示すため、米国の金利、為替に影響。日本企業も米国に進出しているハウスメーカーや塩ビパイプなどにも影響。昨日発表された住宅着工件数は市場予想を下回った。先行指標とされる住宅着工許可件数も市場予想を下回った。ただ10月はハリケーンの影響の可能性もある。下げ止まってきたと見えなくもない」、来年について「鍵は住宅ローン金利。トランプ次期大統領は選挙戦から住宅政策を掲げてきた。一方で不法移民1000万人以上を追い出すと言っている。住宅需要抑制にもなるが、建設業の従事者が減り、供給量が減るかもしれない。トランプ次期大統領がどのタイミングで、どのくらいの規模で移民の国外退去をやるのかしだいになる。注目しておく必要がある」。
このあとはマーケットを展望。企業の中間決算が一巡したが今後株価はどう動くのかゲストの井出さんが解説。
各国の為替の値を伝えた。
ソニーフィナンシャルグループ森本さんはドル円予想レンジを153.20円~155.90円とし、「ドル円はウクライナを巡る地政学リスクの高まりが上値を抑えている一方、米欧株価の反発に伴う買い戻しもみられる。本日はエヌビディアの決算発表が予定されており、ドル円もハイテク株の動向をめぐるリスクセンチメントに揺らされる展開を予想している」と話した。また、注目ポイントには「トランプトレードの持続性と円安リスク」と挙げ、「ドルインデックスとアメリカの10年債利回りを見ると両者は極めて連動性が高く、10月以降は大統領選においてトランプ氏が勝利する可能性が高いとの観測が強まると、米金利の上昇とそれによるドル高が同時進行した。アメリカの10年債利回りを市場の将来の政策金利の予想である”期待政策金利”と最近似値を現す”タームプレミアム”に分解したグラフを見てみると、10月以降の米金利の上昇はトランプ氏再選によるインフレリスクが意識されたことや、底堅い経済指標を受けた期待政策金利の情緒も一因だが、それ以上に財政悪化やインフレ悪化を懸念したタームプレミアムの上昇が主導しているというのが分かる。大統領選におけるトランプ氏の勝利は選挙前からすでに相当程度織り込まれており、基本的にトランプトレードが今後も長続きする可能性は低いとみている。米金利がピークアウトすれば日銀の利上げも意識される中、ドル円も徐々に下落に向かう見込み。ただ、市場ではトランプ氏が大統領就任後はある程度現実路線に回帰するという期待も根強いと考えられ、期待に反して強硬な手法を繰り返せば再び金利上昇圧力が高まる可能性も否定できない。日米実質金利差とドル円の関係を見ると、2021年以降のドル円相場は今年の4-8月を除き金利差が0.1%開くと1円程度円安が進行する関係にあった。ただ、8月以降は0.1%の金利差拡大に対し2円以上円安となる関係性に変化している。これは一時的な感応度の変化という可能性もあるが、以前と比較すると、金利差がそれほど開いていなくてもドル円が大きく円安に振れるリスクは高まっていると言える」と解説した。
各国の10年国債の値を伝えた。
19日の世界の株価を確認した。
ニッセイ基礎研究所・井出さんは日経平均予想レンジを38,200円~38,500円とし、「アメリカ市場は小動きだった。きょうはエヌビディアの決算を控えているので様子見ムードが強まりそうだと思う」と話した。注目ポイントには「慎重姿勢の業績予想」と挙げ、「第1四半期決算の時に通期の予想純利益を上方修正した企業の割合が過去10年間の平均が約9%だったのに対し、今年度は13%と例年の1.5倍以上だった。これを受け、中間決算のときにも例年より多くの企業が上方修正すると期待されたが、結果は33%にとどまり例年より少し少なかった。これが市場心理の重しにもなっていると思う。純利益の合計額を見てみると、会社予想は3.1%マイナスなのに対し、市場予想だと2.8%増と真逆。背景には鈍化傾向が続く中国経済や、アメリカ経済の先行き不透明感、為替相場の不安定さなどがあると思うが、会社側が慎重姿勢を崩せずにいるんじゃないかと思っている。年度末にかけて上振れは期待して良いと思う。純利益が中間決算時点の予想から期末の実績にかけて上振れした企業は昨年度まで10年間の平均で約65%だった。グローバル経済の失速や急激な円高などが起きない限り、少なくとも例年以上の企業が上方修正するとみて良いと思う。市場予想ベースをもとに計算するとPERが直近と同じ15.7倍でも4万円を超える。仮に16倍まで市場心理が改善すれば4万1,000円を超えるという計算になる。トランプ政権は1月20日にスタートし、その後100日間の”ハネムーン期間”中には4万円を超える回復を期待して良いと思っている」と話した。
政府の新たな経済対策をめぐり、国民民主党が「103万円の壁」の引き上げを盛り込むよう求めていることを踏まえ、自民党・公明党は、国民民主党に修正案を示した。関係者によると、与党の修正案には「103万円の壁」の引き上げについて、年末の税制改正の議論で検討するほか、ガソリン税についても当分の関税率の廃止も含めて検討することが記載されていた。3党はきょう改めて協議し、合意に向けた詰めの調整を進める見通し。
農林中央金庫の今年4−9月の決算は、上半期として過去最大となる8939億円の最終赤字だった。含み損をかかえる外国債券を売却し、多額の損失を計上したため。2025年3月期通期の最終赤字は、これまで1兆5000億円程度と見込んでいたが、最大で2兆円程度にまで膨らむ可能性があることも明らかにした。
ソニーグループが、出版大手・KADOKAWAの買収を検討していることがわかった。KADOKAWAが手がけるコンテンツ事業を取り込み、エンターテインメント事業を強化する狙いがあるとみられる。関係者によると、ソニーとKADOKAWAの交渉は初期段階。KADOKAWAは、出版以外に映画、アニメ、ゲームなどの事業を手がけていて、同じく映画などのエンターテインメント事業に注力するソニーは、3月末時点でKADOKAWAの株式を約2%保有している。
「10月の貿易統計や訪日外国人客数など発表」など、今日の予定を伝えた。
谷さんは「103万円の壁の引き揚げやガソリン税の減税の議論について、民意が政策を動かしたと感慨深く見ています。少数与党になったので、個別の政策の中身に議論が入っていくようになったことや、SNSで議論され、若者の意見がたくさん反映されることになったことに変化を感じます。税収が減る懸念について、検討・対応は必要ですが、103万円の壁は働く上でのインセンティブを削ぐ、経済にとってのボトルネックになっていました。このボトルネックが解消されれば働きたい人が働きやすくなり、経済の牌が大きくなる。牌が大きくなれば税収もポテンシャルが大きくなるため、そこまで心配する必要はないのでは」井出さんは「エヌビディアの決算は、供給遅れの懸念が伝わったブラックウェルについて、フアンCEOがどんな見通しを語るのかが注目です下手したら株価に莫大な影響が出かねない。今回示される見通し内容次第では、日本株も含めて、他の半導体銘柄にも大きく影響する可能性があり、S&P500、ナスダック、ニューヨークダウの主要3指数全部に影響します。エヌビディアが市場期待を超えてさらに高くなるのか、調整のきっかけになるのか大いに注目されています」などと話した。
全国の気象情報を伝えた。