イーロン・マスク氏が率いる民間企業「スペースX」は19日、開発中の大型宇宙船「スターシップ」の6回目の無人飛行試験を行った。「スターシップ」は月や火星への有人飛行を目指すもので、米国南部テキサス州から試験飛行のため無人で打ち上げられた。トランプ次期大統領も現地で視察し、マスク氏から直接説明を受けるなど2人の親密さが改めて示された。6回目となった今回は、飛行中に一旦停止させたエンジンの宇宙空間での再点火に初めて成功。軌道飛行に向けた大きな進歩だという。宇宙船は打ち上げから約1時間後、計画通りインド洋に着水。米国が主導する国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」では、スターシップが月面着陸機として使用される予定。NASA(米国航空宇宙局)のネルソン長官は「スターシップの成功はアルテミス計画の成功だ。ともに人類を月に戻し火星を目指す」とコメントしていて、今後の開発が注目されている。