アメリカの関税政策などの影響で、ドル指数が低下し、ドル以外の通貨が上昇傾向にある。26日、オンショア・オフショアとも、人民元の為替レートが大きく上昇し、半年ぶりの高水準となった。人民元対ドルの基準レートは7.1833と、4月2日以来の最高値となり、上昇幅は1月21日以来の最大となった。オンショア人民元の為替レートは7.17を突破し、オフショアでは7.18~7.17台といずれも去年11月以来の高水準となった。人民元レートは変動に対する適応力が強いことを示している。人民元の上昇傾向は、ドル指数の低下によるもので、26日のドル指数は99を下回った。ドル指数は先週、大きく落ち込み、1週間で1.85低下し、それまでの4週間の伸び幅も相殺された。業界では、アメリカの貿易政策の不確定さや市場のアメリカ経済への悲観的な見方が強まったため、ドルの下落と人民元の受動的上昇が起きたと分析している。今後、効果的なマクロ政策によって外部の変動に強い国内のマクロ経済を実現し、超大型の市場と産業システムの優位性を活かせば、人民元レートを内からサポートすることになると指摘している。人民元レートが安定すれば、人民元の国際化にも有利。25日、インドネシアの中央銀行と貿易の現地通貨決済促進に関して、協力の範囲拡大に向けた覚書に調印した。貿易や投資での人民元決済が増えることにより、人民元の使用頻度が高まり、国際市場に受け入れられるようになれば国際準備通貨の魅力が増すことが期待できる。