ウクライナは1日、ロシアの軍飛行場を一斉に無人機(ドローン)で攻撃した。攻撃は5か所とみられ、中にはウクライナの首都キーウから約6000キロ離れ日本から約2000キロと近いアムール州の飛行場も含まれている。ゼレンスキー大統領はこの作戦について”1年半以上かけて準備”してきたとしている。ウクライナ保安庁は戦略爆撃機など40機以上壊し、約1兆円の損害を与えたと主張した。またロシアでは先月31日にウクライナとの国境に接するブリャンスク州で橋が崩落し、その下を通る線路を走行していた列車が脱線する事故が発生。橋は爆破されたとみられていて、少なくとも7人が死亡し子どもを含む69人がけがをしたという。さらに翌日にもウクライナとの国境に接するクルスク州で橋が崩落し列車が脱線する事故があった。運転手らがけがをして病院へ搬送された。ロシアの捜査委員会は2つの橋が何者かに爆破されたとみて捜査をしているという。一方、ロシアによるウクライナへの攻撃は続いていて先月24日から25日にかけて首都キーウなどへ行われた攻撃では少なくとも12人が死亡。ウクライナ側はロシアが侵攻開始以来”最大の空襲”だとしている。双方の攻撃が激化する中、日本時間の今夜8時45分ごろトルコ・イスタンブールでロシアとウクライナの2回目の直接協議がスタートした。両国がお互いの和平案を提示する予定で、ウクライナ側は30日間の停戦を実施し首脳会談を求めていく構えなのに対しロシア側は和平案の事前提示を拒否している。協議は1時間以上続き、日本時間今夜10時ごろに終了したという。協議後ウクライナのウメロフ国防相は記者団に対し、ロシアとの間で新たな捕虜交換を実施することで合意したと明らかにした。
無人機攻撃について、国際安全保障が専門の鶴岡路人教授に伺った。ウクライナ側には2つの目的があり、第1は政治的なものでウクライナには「ロシアのどこでも攻撃する能力」があると示したという。2つ目は軍事的にも非常に重要で今回破壊されたとみられるロシアの爆撃機は核兵器搭載可能だというところが注目されることも多いが、飛行機から撃って地上の目標を狙うという巡航ミサイルの発車母体として使われていたとのこと。ウクライナの狙いとしてはどういう攻撃をされるか分からないという恐怖感はロシア側に植え付けられたという。戦況全体への影響は限定的で、一気にウクライナ有利になるという状況ではない。交渉への影響はもう少し何かが変わると停戦が実現するかもしれない状況ではないなどと話した。ウクライナがこの攻撃に踏み切った理由としてはロシアに対して攻撃する手段を持っているということを見せつけたかったことが大きく、トランプ大統領にウクライナもカードを持っていると”政治的なメッセージ”にはなるという。もし日本で起きたらについては日本はこういった攻撃からどう守るのかという話と同時に、最善の手段がないときにどうすれば敵の能力を破壊する目的を達成できるのかと両方考えなければいけないとのこと。今回の協議での新たな情報として、25歳未満の捕虜などの交換で合意した一方でウクライナ側は「ロシアが無条件停戦拒否」していると主張していて停戦や和平に向けた大きな進展はなかったとみられている。
無人機攻撃について、国際安全保障が専門の鶴岡路人教授に伺った。ウクライナ側には2つの目的があり、第1は政治的なものでウクライナには「ロシアのどこでも攻撃する能力」があると示したという。2つ目は軍事的にも非常に重要で今回破壊されたとみられるロシアの爆撃機は核兵器搭載可能だというところが注目されることも多いが、飛行機から撃って地上の目標を狙うという巡航ミサイルの発車母体として使われていたとのこと。ウクライナの狙いとしてはどういう攻撃をされるか分からないという恐怖感はロシア側に植え付けられたという。戦況全体への影響は限定的で、一気にウクライナ有利になるという状況ではない。交渉への影響はもう少し何かが変わると停戦が実現するかもしれない状況ではないなどと話した。ウクライナがこの攻撃に踏み切った理由としてはロシアに対して攻撃する手段を持っているということを見せつけたかったことが大きく、トランプ大統領にウクライナもカードを持っていると”政治的なメッセージ”にはなるという。もし日本で起きたらについては日本はこういった攻撃からどう守るのかという話と同時に、最善の手段がないときにどうすれば敵の能力を破壊する目的を達成できるのかと両方考えなければいけないとのこと。今回の協議での新たな情報として、25歳未満の捕虜などの交換で合意した一方でウクライナ側は「ロシアが無条件停戦拒否」していると主張していて停戦や和平に向けた大きな進展はなかったとみられている。