午前4時半にキッチンカーで調理が始まった。作っているのはトマトをいれたキーマカレーである。1時間かけて20色分のカレーが出来上がった。ゆで卵と焼き野菜のマリネを添えてカレー弁当の完成である。兒玉さんは週2日、弁当の宅配サービスを行っている。狭山市内で妊娠中から産後1年の家庭を対象に弁当を1つ500円で宅配している。きっかけは二人目の出産で乳児のいる親の負担を軽くしたいと弁当宅配を始めた。行っているのは兒玉さんが建てた市民団体でメンバーは12人である。3年半で約5700個で1個からでも注文を受け付けている。大事にしているのがお弁当を届けた際のちょっとした会話である。ときには家に入って話すこともある。市川さんはこの日、家族全員分の夕食を届けてもらった。
兒玉さんも帰ると2人のお母さんで寝かしつける。寝かしつけると市のお知らせに目を通している。弁当宅配のシンポジウムの資料作りに追われた。弁当は手作りだけではない。現在、狭山市周辺の7軒が協力している。Cafe un-filでは小松菜、もやし、ニンジンのナムルなどのビビンバを作った。店主は協力する理由について兒玉さんに対しての母心がでたという。活動を知ってほしいと自らシンポジウムを開いた兒玉さんは子育て家庭に幅の広い支援が必要だと話している。