米国総局の江崎記者に聞く。ニューヨーク株式市場は株価下落には歯止めがかからない状況。何が要因なのだろうか。投資家がはしごを外されたような失望感でパニックになっているのが大きな要因。先週発表された米国の雇用統計などの経済指標が軒並み弱い内容だったことが投資家の不安につながった。ニューヨーク時間のきょう発表されたサービス業の景況感を示す指数は市場の予想を上回ったが、投資家を安心させる材料とはならなかった。もう一つの大きな要因は日銀の利上げと急速な円高による取り引きの逆転現象。これまで金利の低い円でお金を調達してそのお金を投資に回すキャリートレードと呼ばれる取り引きが行われていたが、日銀の利上げと円高によって逆回転し、この損失を穴埋めしようと株式を売る投資家がかなりの数いるとニューヨークの金融関係者は語っていた。そのニューヨーク市場の株価だが、今後どうなりそうだろうか。投資家の安心材料となる経済指標が発表されることが動揺が収まる1つの要素になる。またキャリートレードの巻き戻しの要因となっていた円高が落ち着くかどうかが今後の株価に影響しそう。