ノーベル賞受賞者の発表があすから始まる。日本人の受賞はこれまで、3年前に物理学賞に輝いた真鍋淑郎さんを含めて28人となっている。発表の日程は、あすの生理学医学賞から、物理学賞、化学賞、文学賞、平和賞、14日の経済学賞と続いていく。日本人が初めて受賞したのは、今から75年前。今世紀に入ってからは自然科学系の3賞で19人が受賞し、米国に次いで2番目の多さとなっている。ことしの自然科学系の3賞。過剰な免疫反応を抑える細胞を発見した坂口志文さんや、省電力メモリーの実現につながる物質の特徴を解き明かした十倉好紀さんなど、多くの研究者が注目される。このうち化学賞で注目される1人が、信州大学特別特任教授・東京大学特別教授・堂免一成さん。「光触媒」を使って、効率的に水素を取り出す手法を開発。ことし、英国の学術情報サービス会社からノーベル賞の有力候補に挙げられた。日本科学未来館(東京・江東区)では、あすからの発表に合わせて受賞者の研究内容を解説するイベントを予定。