今月2日に韓国のレーダーが捉えた映像。漂っているのは風船。巨大風船は街なかに着地。対応にあたるのは韓国軍の兵士たち。風船につるされていた袋の中から出てきたのは大量のゴミ。紙きれ、布きれ、ビニール、たばこの吸い殻や汚物のようなものなどだ。また別の場所では韓国軍の爆弾処理班が出動しゴミを調べていた。こうしたいわゆる“汚物風船”は5月28日から6月2日にかけて韓国各地で確認され、その数はおよそ1000個にも及んでいるという。飛ばしたのは北朝鮮。北朝鮮の金正恩総書記の妹・金与正氏はゴミを吊るした風船を韓国に向け飛ばしたことを認めた。その背景にあるのは韓国の脱北者団体への報復。この団体は先月10日、北朝鮮の体制を批判するビラ30万枚と、K−POP動画を保存したUSBメモリー1000個を風船で北朝鮮に向けて飛ばしていたのだ。韓国側は北朝鮮の挑発行為に対し、2018年の首脳会談で結んだ南北軍事合意の効力を全面的に停止すると閣議決定した。これにより陸海空の境界付近での一切の敵対行為の全面停止はとかれることになる。韓国側は軍事境界線付近での軍事訓練を再開する方針を示している。また軍事境界線近くで北朝鮮に向けた大音量のスピーカーによる宣伝放送についていつでも実施できるよう準備しているとしている。