社会を発展させるために大きなエネルギーが必要という課題を解決するため、人力で行われていた化石燃料の採掘を機械化する「バケット・ホイール・エクスカベーター」が開発された。ひとたび課題を解決するともっとエネルギーが欲しくなり、さらにマシンを大型化していった。際限なく繰り返すうちに宇宙から見てもわかるほど地形を変える巨大な重機となった。食糧危機を克服したハーバー・ボッシュ法でも人間は肥料の工場を大規模化させ、世界の人口はその後の100年ほどで17億から80億にまで膨れ上がった。人間には課題解決欲があるからこそ様々な欲望に際限がなくなってきてしまう。ドーパミンを研究してきたダニエル・Z・リーバーマン氏は「人間にとってドーパミンは祝福でもあり呪いでもある」などと指摘した。小林氏は「人間が地球上に80億いるというのはいかに無理があるかわかる」などとコメント。藤原氏は「欲望は社会関係の中で生まれているのではないか」「広告を見たからとか、新しい欲望が開発されていく」などとコメント。大川内氏は「地球を持続可能なものにするため課題をどう設定するかが重要な時代になってきている」などとコメント。