パリ五輪パラリンピックで活躍が期待される選手を紹介。鈴の入ったボールで戦うゴールボール。視覚障害のある選手が、1チーム3人で鈴の音を頼りにボールを投げ合って得点を競う競技。視覚以外の感覚を最大限に研ぎ澄まし、激しい攻防戦を繰り広げることから静寂の格闘技とも呼ばれている。日本の男子は、パリパラリンピックで、初めて自力で出場権を獲得。メダルが期待されている。その飛躍の秘密に迫った。開催国枠で初出場した東京パラリンピック。俊敏性と正確なコントロールを武器に快進撃を続け、決勝トーナメント進出を決める。準々決勝で世界ランキング3位の中国に敗れたものの、5位に入賞。去年の国際大会では、世界の強豪を抑え初優勝。初めて自力でパラリンピックの切符をつかんだ。日本代表内定・金子和也キャプテンは「東京パラリンピックで悔しい思いをしたので、パリパラリンピックでは金メダルを取る」と語った。パリパラリンピックゴールボール男子日本代表の飛躍の理由1:フィジカル強化。ボールの大きさはバスケットボールほどだが、重さはほぼ2倍の1.25キロ。男子のトップ選手が投げると、スピードは時速60キロ以上にもなる。強豪の海外選手に比べると、体格で劣る日本の選手たち。より力強いボールを生み出すため、トレーニングを週に3回、8時間に増やした。日本代表内定・金子和也キャプテンは、筋肉量が約10キロ増加。得点数のアップにつながっている。守備の要、日本代表内定・田口侑治選手は、胸の筋肉を徹底的に鍛えることで、ゴールを守り切ることができるようになった。強豪を打ち負かす鍵になるのが決定力。平均身長が1m80cmを超える海外選手の間を縫うのは至難の業。そこで磨いてきたのが、チームワークを生かした戦術。その戦術が功を奏したのが、パリパラリンピックの出場権をかけた大一番。相手は強豪・ウクライナ。さらなる成長を続ける男子の日本代表。パリパラリンピックで初の頂点を目指す。金子キャプテンは「全力でプレーして金メダルを必ず獲得したい」とコメント。