パリ五輪の開幕まで1か月。過去にはオリンピックを標的としたテロ事件も起きている。ミュンヘン大会では、イスラエル選手の宿舎がパレスチナの武装集団に襲撃され、選手など11人が殺害された。地元当局は、開会式の8日前から、川の周辺にテロ警戒区域を設け、立ち入りを厳しく制限する予定。また、開会式当日には、警察官など4万5000人を動員し、周辺の警備に当たるとしている。安全を確保するため、規制や監視の目を増やす一方で、広く開かれた大会という理念をどう実現していくのか。大会関係者はこれまでのオリンピックにはない難しい対応を迫られている。