フランスで26日に開幕するパリオリンピックでは、おととしの冬の北京大会後、始まったロシアによるウクライナ侵攻が2年以上続き、去年10月からはパレスチナ・ガザ地区での戦闘と国際情勢が緊迫する中、安全の確保が大きな課題となる。オリンピックの開会式まで1日を切った。セーヌ川に12の場面と200隻の船、国際的なスターたちのコンサートが予定されている。もうすぐ世界中の人々の目がかつてない程に野心的で壮大な開会式の舞台となるセーヌ川に釘付けとなる。アウステルリッツ橋からエッフェル塔までの6kmのルートを40分かけて船がパレードする。伝統に従いギリシャが先頭を進み、フランスが殿を務める。フランスの歴史と価値観を物語る12の場面の最初はサンルイ島で地下鉄の駅が再現されている。恐らくレディーガガだが、国際的なスターが紋切り型のフランスのイメージを面白おかしく表現する。空中でのパフォーマンスも行われる。川岸では水鏡の上でダンサーたちが踊り、スペクタクルはパリの屋根の上でも繰り広げられる。ダンサーの中にはオペラ座のエトワール、ギヨームディオップもいる。ポンデザールではアヤナカムラが自分の曲とシャルルアズナヴールの曲を歌う。その後、船はルーブル美術館の前を通り、そこではコミカルな演出が行われる。既存の枠組みを外れた開会式を目指し芸術作品も外に飛び出す。船はピアニスト・ソフィアンパマールや歌手・ジュリエットアルマネ、フィリップカトリーヌに伴われて先に進む。そしてトロカデロに到着する。そこではエッフェル塔の形の壇上に最後の聖火ランナーが登場する。伝説のスポーツ選手との噂だが、聖火はセローンの曲に合わせて聖火台のあるチュイルリー庭園まで運ばれる。開会式の最後にはエッフェル塔がライトアップされ、ファンはセリーヌディオンの歌が聴けることに期待している。20億人近い人々がパリとセーヌ川を見つめ、永遠の記憶に残る開会式は午後11時半に終了する。