いきなり苦手な点を指摘されると、選手は聞く耳を持たなくなるかもしれない。佐伯さんは良いところを挙げた上で改善点を指摘し、「君ならできる」などと背中を押すコミュニケーション術を紹介。勝村は「海外の演出家と仕事をすると、まずパフォーマンスを褒めてくれる」と語った。気分が良いので、演出家から提示されたアイデアをトライしたくなるという。対照的に日本の演出家は叱責、ダメ出しをするという。例えば、選手たちと意思疎通を図るなか、指導者は「この選手、パスコースが見えていなかった」と気付かされる。そこから改善点や合意形成が生まれ、選手は目的、意思を持ってトレーニングに臨めるという。