ファッションショーが開催された場所は、サウジアラビア・ムハンマド皇太子肝煎りの巨大プロジェクトの一環で作られた。プロジェクトが経済社会改革プラン「ビジョン2030」。2030年までに観光業や製造業など石油以外の産業や投資を成長させることを目標に掲げている。その一環で作られたのがレッドシーグローバルと呼ばれる紅海沿いの観光地開発プロジェクトで22の島と6つの内陸エリアにわたり、2030年までに8000室50棟のホテルを建設予定。ただ持続可能な観点から年間訪問者数の上限を100万人に制限する。また去年9月には紅海国際空港が開業し国内便や国際便の受け入れ態勢を整えている。在サウジアラビア日本大使館の専門調査員の経験がある上智大学・辻上奈美江教授は「国民によってはサウジ国内で遊ぶところがないという人もいる。欧米や近隣のドバイなどエンターテインメントがある場所に行くことを考えるのではなく国民に国内でお金を使わせる必要性がある。外国人がビジネスをし投資したいと思えるような場所にするのが目標としてある」とみている。問題点については「プロジェクトを含め外向きには自由化に見え、資本主義化などは、欧米諸国には親和性があると見えるが、保守的な考えの人には違和感があり、その考えを表明することができないのが問題では」と指摘。デーブ・スペクターは「身を隠さないといけないので工夫しないといけない。その工夫が刺激的でチャレンジになっているから、デザイナーたちはやりがいがある。マーケットが伸びているので業界としても伸びるだろう」等とコメント。