ダイニチ工業は部品作りから塗装・組み立てまで自社工場がある新潟で生産している。ダイニチ工業の前身は1957年、佐々木文雄が新潟県三条市に興した東陽技研工業。石油コンロや石油ストーブの製造販売を行っていた。1964年にはダイニチ工業を創立。業界に先駆けて気化式による灯油の燃焼技術の開発に取り組んだ。発展の礎となったのが1971年に発売された業務用の石油ストーブ。ガスのように青い炎で燃えることから「ブルーヒーター」と名付けられて、煙突がいらない画期的な製品として大きな注目を集めた。1980年には家庭用石油ファンヒーターを発売。順調に売上を伸ばした90年代だったが、後半に入ると業績が悪化。98年には創業して初の赤字に陥った。そこで打ち出したのが生産体制の見直し。従来、季節商品である暖房器具は生産期間を限定されていた。その常識を覆して通年生産に切り替えた。雇用も安定し品質も安定する。急な需要にも対応できるよう柔軟な生産体制を作り上げて、販売機会を逃さないようにした。かつては90分以上かかっていた金型の交換作業は時間短縮に努めて10分もかからずに終了するようになった。生産効率が向上して販売機会の損失が減ったことで業績は回復した。また、製品性能も細かい改良を重ねて大きな効果を生んでいる。ダイニチ工業は加湿器でも国内トップのシェアを持っている。こだわり続けているのが運転音の静かさ。
住所: 東京都千代田区有楽町1-11-1
URL: http://www.biccamera.co.jp/shoplist/yurakucho.html
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