今週水曜日、迎えた春闘の集中回答日。トヨタ自動車は5年連続満額回答となるなど、大企業では6％を超える賃上げも目立つ結果となった。今年特に大企業が力を入れているのが初任給の賃上げ。連合は昨日、春闘の第1回集計結果を発表。昨日午前10時時点の平均引き上げ額は、去年より1359円増えて1万7828円となった。平均賃上げ率は5.46％で、人手不足や物価高などを背景に2年連続で5％超えの高水準となった。中小企業の平均賃上げ率は5.09％となり、33年ぶりに5％を上回った。またパート労働者の賃上げ率も過去最高となっている。UAゼンセンが第1回集計分でパート労働者の賃上げは時給で平均75.7円（6.53％）と過去最高の上げ率となったという。正社員は5.37％で、9年連続パート労働者の引き上げ率が正社員を上回り、資金格差是正の流れが継続している。働き手の7割が務める中小企業では、大幅賃上げの余裕がない企業が数多くある。従業員約20人のゲーム制作会社・シフォンでは、月給アップ以外の方法で生活を支えている。ドリンクは無料で飲み放題。社内にジムを設置、トレーナーによるパーソナルトレーニングも無料で受けられる。チケットレストランの使用で食事代の負担が半分になっている。こうした福利厚生が定期昇給とベースアップに注ぐ第3の賃上げとして注目されている。