フランス・パリの一等地に立つオペラ座。その目の前に「ユニクロ パリ オペラ店」はあった。世界戦略を見据え16年も前にオープンし、今や多くがリピーターである。ユニクロCのパーカーは日本で買うと4000円ほどだがパリでは5割以上高くなっている。今や世界26の国と地域で2541店舗を展開するユニクロ。運営するファーストリテイリングは売上高3兆円を突破した。さらに柳井会長は大いなる野望をぶち上げた。アパレル業界は日本国内だけでも年間15億着の衣類が売れ残り廃棄しているという現実がある。環境汚染産業と呼ばれることへの汚名返上である。EUでは来年からは売れ残り衣類の廃棄が禁止となる。仙台倉庫ではユニクロ各店で回収された使用済みの服が集められていた。日本国内でも年間約1000万着の服が運び込まれてくる。アパレル業界全体が抱える深刻な環境問題をビジネスへとシフトする大転換をはかるユニクロ、その挑戦を追った。