世界最大規模テクノロジー見本市CESが開幕。世界各国から4500を超える企業の最新技術が集合した。主役はAIだが、中でもフィジカルAIが注目されている。フィジカルAIとは、ChatGPTなどデジタル空間で活用される生成AIとは対照的に、AIが現実世界を理解し自律的に動く技術だ。ルーマニア企業が開発したヘッドセットは、AIが歩行者などを判別し振動で安全な方向へ導いてくれる。企業のCEOは「これは盲導犬に代わるテクノロジーだ」などとコメント。日本からは富士通が四足歩行ロボを出展。防犯や工場の安全管理などでの活用を目指しているという。2026年はフィジカルAI元年とも呼ばれ、日本は反転攻勢を狙っている。現在AIの分野では、アメリカがChatGPTやGeminiで億単位のユーザーを獲得し独走状態。スタンフォード大学が発表したAI活力の国別ランキングでは、日本は9位。こうした状況を受け、政府は国産AIの開発に向け「5年で1兆円規模」の支援を計画している。この中で日本の勝ち筋と位置づけたのがフィジカルAIだ。取材に訪れた埼玉の研究所では、国産の四足歩行ロボットHLQ PROの開発が進められていた。特徴は転ばない、倒れない技術。ロボットを押してみても力を受け流していた。でこぼこ道などでも人間と同じように歩き、踏ん張るそう。将来的には災害現場やクマ対策など過酷な現場での活用を目指しているという。研究所の代表は「何年間も使えるロボットをつくろうと思ったら日本しかないと思う」「ロボット産業を日本の基盤産業の1つとして確立していきたい」などと話した。
