外国人観光客が増加する中、2024年のインバウンド消費額は約8.1兆円と過去最高を記録した。専門家によると円安もあり、日本人と外国人観光客で違う料金を設定する「二重価格」を取り入れる店や施設が増えているという。そんな中、大阪のラーメン店では二重価格をめぐってトラブルも発生している。大阪・ミナミにある「王道家直径 我道家 OSAKA本店」でトラブルが起きたのは今月4日。外国人観光客は外国語で表示されたメニューから2300円のラーメンを選んで食事した後に怒り出し、返金を要求してきたという。日本語表示のメニューから同じラーメンを注文すると、約1500円になる。外国人観光客に対応するための人件費や、専用券売機の設置費用などを捻出するため二重価格を設定しているという。店側は返金に応じず「警察に通報する」と告げると、観光客は謝ってその場を立ち去ったという。そもそも「二重価格」とは、同じ商品やサービスに対し客の属性によって異なる価格を設定すること。海外の観光地などでは、外国人と差別化する価格設定の導入が進んでいる。カンボジアにある世界遺産「アンコールワット」では、カンボジア人は無料だが外国人は約5800円の入場料が必要。遺跡を保全する費用を目的に、二重価格になっている。インドの伝統的建築物「タージ・マハル」の入場料も差別化され、フランスの「ルーブル美術館」でも老朽化対策のために今月14日から二重価格が導入される。日本でも「二重価格」のシステムが進む背景について、経営コンサルタントの坂口孝則さんは「インバウンド、オーバーツーリズムと結びついている」などと指摘した。2023年から日本を訪れる外国人が再び増加し、2024年は約3686万人にのぼり過去最高を更新した(日本政府観光局より)。去年7月に開業した「ジャングリア沖縄」は、まずは国内に住む人に来場してもらいたいとの思いから二重価格の導入に踏み切ったという。経営コンサルタント・坂口孝則さんによると「二重価格で外国の旅行者の方にはやや高めの金額を払ってもらうのが常態化する可能性がある」という。兵庫県にある世界遺産「姫路城」はおととし外国人観光客に限り二重価格を検討するも国籍での区別だと反対の声があがり見送られた。今年3月に導入予定なのは「市民」か「市民以外」で区別すること。市民は1000円で市民以外は2500円となる。東京・江東区の居酒屋では地元割りキャンペーンを行っている。江東区、中央区、港区、千代田区、品川区、台東区に在住か勤務する人は身分証など1人が提示すれば同伴者10人まで対象ドリンクが半額になる。
