子どもの食卓を守るためにメガバンクも動いていた。商業施設の一角にあるATMコーナーの奥には、銀行とは縁遠い光景が広がっていた。壁には本がズラリと並びその数は4000冊を越え、小学生が勉強をしたり漫画を読んだり。リラックス出来るこの場所は、今年4月にオープンしたばかりの子どもたちの学びや体験を支援する施設「アトリエ・バンライ ITABASHI」。対象は近隣の4つの小学校に通う高学年、利用料は無料。既に300人の児童が登録している。運営するのは三井住友フィナンシャルグループ。大萱亮子さんは社会貢献を担当する部署に所属しこの施設の責任者。三井住友フィナンシャルグループは一昨年、社会的価値の創造を経営の中核に据えると発表した。項目には貧困・格差の解消も盛り込まれている。そこで貧困を予防する観点で、様々な教育の機会を提供する施設を作った。子どもの食にも重きを置いていて、施設の2階に行くと子ども食堂が開かれていた。銀行時代、社員食堂だった場所を改装し子ども食堂に無償で貸し出している。厨房は本格的、調理器具や食器も揃っている。子ども食堂の運営団体は食材を用意し、調理するだけ。
この食堂を活用して、企業や団体とタッグを組み体験プログラムも開催している。この日はKAGOMEの食育教室。施設の外で子どもたちが3カ月かけて育てたミニトマトを収穫する。自由な発想で調理をして、その味を確かめる。都会に住む子どもには貴重な体験。現在22の企業・団体が持ち回りで行っているこれらの体験プログラム、多くの取引先を持つ金融グループの強みが生かされている。大萱さんは1児の母、住友銀行に入行し法人営業などを担当した、8年前から社会貢献の部署になった。「アトリエ・バンライ」を企画し、去年6月から開設に向けて奔走してきた。7月中旬、「アトリエ・バンライ」を訪ねてきた女性の一行は、ハウス食品の社員。新たな食育プログラムの提供に名乗りを上げた。提案されたのは来年で発売50年のロングセラー商品「フルーチェ」を使ったプログラム。この案に大萱さんは、単に作って食べるだけではなく、食育に繋がるもうひと工夫がほしいと注文した。プログラムの内容を社内で練り直してもらうことに。そして3週間後本番当日、子どもたちがやってきた。
この食堂を活用して、企業や団体とタッグを組み体験プログラムも開催している。この日はKAGOMEの食育教室。施設の外で子どもたちが3カ月かけて育てたミニトマトを収穫する。自由な発想で調理をして、その味を確かめる。都会に住む子どもには貴重な体験。現在22の企業・団体が持ち回りで行っているこれらの体験プログラム、多くの取引先を持つ金融グループの強みが生かされている。大萱さんは1児の母、住友銀行に入行し法人営業などを担当した、8年前から社会貢献の部署になった。「アトリエ・バンライ」を企画し、去年6月から開設に向けて奔走してきた。7月中旬、「アトリエ・バンライ」を訪ねてきた女性の一行は、ハウス食品の社員。新たな食育プログラムの提供に名乗りを上げた。提案されたのは来年で発売50年のロングセラー商品「フルーチェ」を使ったプログラム。この案に大萱さんは、単に作って食べるだけではなく、食育に繋がるもうひと工夫がほしいと注文した。プログラムの内容を社内で練り直してもらうことに。そして3週間後本番当日、子どもたちがやってきた。