ファミリーマートでは、カーディガンやエコリュックなど約100種類のファッションアイテムを展開している。専門家によると、ファミリーマートの戦略は「ブランドエクステンション」と呼ばれ、既存のブランドがこれまでになかった新しいカテゴリーに進出することを言う。去年、ファミリーマートは、コンビニ業界では初となるファッションショーを開催し、大きな話題となった。親会社が伊藤忠商事であることから、低価格で質の良いファッション商品を展開できるという。このブランドエクステンション戦略を取り入れている企業は、他にも花束の販売を始めたユニクロも実施している。また、雑貨のイメージが強い3COINSでは、原宿本店に期間限定のテイクアウトグルメコーナーが設置されている。現在、富山の人気店の越中まん本舗とコラボし、「越中ぶたキャラまん」を販売している。こういった戦略を「リテンションマーケティング」と言い、季節ごとのテイクアウトグルメを続けることで、客に継続的に店に足を運んでもらう効果があるという。また、ダイソーは、190種類以上の虫のキャラクター同士をバトルさせる「蟲神器」を販売し、全国各地で大会が開かれるほどの人気となっている。以前から55枚入りのトランプを110円で販売しているダイソーは、そのノウハウを活かし低コストのトレカを開発したという。この戦略は「マーケットダイバーシフィケーション」と呼ばれ、顧客層を拡大することを指すという。カードケースなどの関連グッズを併せて販売することで、全体の利益が伸びる効果が出ている。