1970年大阪万博で出展され、その後鹿児島県霧島市のホテルに飾られていたチェコのガラス芸術作品が半世紀ぶりに母国に返還された。返還されたのは、チェコのガラス芸術作家レネー・ロゥビチェク氏が制作した「ガラスの雲」。1968年の民主化運動・プラハの春で花開いた自由な芸術活動を象徴する作品で、大阪万博のチェコスロバキア館に展示されていた。しかし、旧ソビエトの軍事侵攻で民主化運動が弾圧され当時の共産党政権が作品を国に戻すことを認めず、大阪の会社に売却されたあと、霧島国際ホテルのロビーに展示されていた。今回ホテルの改修に伴ってチェコのガラスメーカーに譲渡されることとなり、先月船で日本を出発した。修復作業が行われたあと、現地で一般公開も予定されていて、再来年の大阪・関西万博での展示も検討されている。