3次元の錯覚を研究する杉原厚吉氏とともに錯覚の芸術について伝えていく。杉原氏は2010年に行われたベスト錯覚コンテストで出場者で唯一「4方向すべり台」という作品を展示して優勝するなど、4度優勝を手にしている。この作品は低い方向から高い方向へボールが上っていくように見える作品となっている。
錯覚の世界には不可能図形というものがあり、例えば手前と奥の4本の柱のうち、奥の4本の奥と手前の4本の手前を同時に通る線などが不可能図形として当てはまる。これを立体にすることは可能なのだといい、4本の柱は斜めに傾いていた事で斜めとなっている4本の柱の中央を通るように作られていた。横に出た2つの枠を抜けるように通すことも可能であり、こちらも2本の枠が斜めとなっていることで通り抜ける様子が見られた。杉原氏は脳は直角に図形を思い浮かべることで図形が出来上がると紹介し、数学の知識からこれらの図形を作っているのだと話していた。さらに、変身立体というものもあり人の目で見るものと鏡に映る図形が変わるものとなっていて、色を変えることも可能なのだという。これらの形は横から見ると起伏が存在し、これを斜めから見ることで錯覚が起きてしまうのだという。この技術を使うことで回転させても常に右を向き続ける「右を向きたがる矢印」という作品もある。平行移動立体という技術は前後が対称に作られているのが特徴で、鏡に映ったものも元が面対称であることから平行移動したものと一致し、これにより鏡の向こうでも実物と同じ形に映るのだという。他にも屋根の最も高いはずの場所へボールが集まる作品は山のように見える場所が最も谷となっているのが特徴となる。杉原氏によると外の世界は奥行きが存在するが、目の網膜に映った画像は奥行きが存在せず、脳は奥行きを想像する際に一番ありそうな図形を想像することで錯覚は起きてしまうのだという。鏡に映る動物が消えてしまう「透身立体」と、階段の上と下が入れ替わってしまう「3Dシュレーダー階段」は杉原氏のホームページから設計図をダウンロードすることも可能だ。
錯覚の世界には不可能図形というものがあり、例えば手前と奥の4本の柱のうち、奥の4本の奥と手前の4本の手前を同時に通る線などが不可能図形として当てはまる。これを立体にすることは可能なのだといい、4本の柱は斜めに傾いていた事で斜めとなっている4本の柱の中央を通るように作られていた。横に出た2つの枠を抜けるように通すことも可能であり、こちらも2本の枠が斜めとなっていることで通り抜ける様子が見られた。杉原氏は脳は直角に図形を思い浮かべることで図形が出来上がると紹介し、数学の知識からこれらの図形を作っているのだと話していた。さらに、変身立体というものもあり人の目で見るものと鏡に映る図形が変わるものとなっていて、色を変えることも可能なのだという。これらの形は横から見ると起伏が存在し、これを斜めから見ることで錯覚が起きてしまうのだという。この技術を使うことで回転させても常に右を向き続ける「右を向きたがる矢印」という作品もある。平行移動立体という技術は前後が対称に作られているのが特徴で、鏡に映ったものも元が面対称であることから平行移動したものと一致し、これにより鏡の向こうでも実物と同じ形に映るのだという。他にも屋根の最も高いはずの場所へボールが集まる作品は山のように見える場所が最も谷となっているのが特徴となる。杉原氏によると外の世界は奥行きが存在するが、目の網膜に映った画像は奥行きが存在せず、脳は奥行きを想像する際に一番ありそうな図形を想像することで錯覚は起きてしまうのだという。鏡に映る動物が消えてしまう「透身立体」と、階段の上と下が入れ替わってしまう「3Dシュレーダー階段」は杉原氏のホームページから設計図をダウンロードすることも可能だ。