数十年かかることも多くある薬の開発期間が短縮される技術を米国のグーグルが8日に発表した。東京・中央区の製薬企業ではがんの抗体薬の開発などを手がけている。業界では創薬における革命とまでいわれるアルファフォールド。開発したのはグーグル傘下のAI企業、ディープマインド。囲碁のプロ棋士を破ったAI「アルファ碁」や対話型AI「ジェミニ」を開発した企業。体を構成するタンパク質は体の中だけでも10万種類以上、自然界には100億種類も存在するが実はすべて構造が違い複雑な形をしている。タンパク質の構造を調べることが薬を作るうえでは不可欠だが、その構造をAIが予測してくれる。がん治療に向けた新薬開発の場合、通常はがん細胞から取り出した1・タンパク質の構造の調査。2・タンパク質に効く抗体の作製と解析。3・動物実験、4・人への治験といった流れで行われるがAIは1と2の作業を担う。新薬開発の最初のステップにかかる時間を短縮できる。対話型AIの進化を支えるトランスフォーマーという技術の発展で精度を向上させた。