アセットマネジメントOneの浅岡均が解説する。中東情勢の緊迫から1か月以上が経った。日本株はイラン情勢をめぐる報道等に振り回される展開が続いているが、かなり調整してきた。TOPIXは依然として歴史的に見て高いPERの水準を維持。向こう12か月間の予想PERは、イラン情勢が悪化する前の2月中旬の時点で17倍まで到達しており、足元で調整はしてきたがまだ15倍程度でレンジの上限近辺にある。26年度のTOPIX採用銘柄の1株あたり利益予想は、前年比10%以上の高い伸びが見込まれている。イラン情勢が長期化してホルムズ海峡の閉鎖が事実上解除されずに、エネルギー供給制約の問題が深刻化する場合は、利益が大幅に下方修正される可能性は残っているが、中期的な視点から高いバリュエーションが正当化できる状況かどうかを見たい。今年2月末までの日本の株高は高市トレードで上昇した。今回特徴的なのは、ROE(自己資本利益率)の上昇を伴ってバリュエーションが拡大しているという点。TOPIXのROEは予想ベースで10%に達する見通し。幅広い業種すべてでROEが上昇しているわけではなく、大きく3つに分類される。1つ目は、世界的に見て成長分野で需要の拡大から上昇している業種。2つ目は、日本経済のデフレ脱却、インフレ定着とそれに伴う金利上昇からROEが上昇している業種。3つ目は、長期平均近辺にROEが停滞したままの業種。
