人口5万7000人のグリーンランドは豊富な資源に恵まれていて、北極海航路の要衝でもある。この北極圏でロシアや中国が影響力を拡大していることから、アメリカは安全保障上の重要拠点として強い関心を示している。ホワイトハウスは「グリーンランドの領有はアメリカの国家安全保障上の優先事項であり、北極圏での敵対勢力の抑止に不可欠である」と声明で主張し、「軍の活用は大統領が自由に使える選択肢の1つだ」と強調した。NATO加盟国への異例の圧力だ。一方ウォール・ストリート・ジャーナルはルビオ国務長官の話として「軍事行動が差し迫っていることを示すものではなく、目標はグリーンランドをデンマークから購入することだ。デンマークに交渉を迫るための圧力だ」と報じた。こうした中、欧州7か国はグリーンランドについて「グリーンランドとデンマークの問題を判断するのは住民らだけだ」などと共同声明を発表し、北極圏の安全保障のためにはNATO加盟国が連携しなければならないとしてアメリカを牽制した。
