世界で注目を集めるソーシャルサーカスは1990年代後半に欧米で始まったとされるもの。人種、性別、貧富の差などに関係なくいろいろな人たちが参加し、互いに支え合う。先月、福井市で行われたソーシャルサーカスの公演。日本のソーシャルサーカスは障害者も参加しているのが大きな特徴。リハーサルは2日前から始まった。メンバーの一人神本恵里さんは聴覚障害者で、大学卒業後、都内の化学メーカーに就職。ポールダンスを始めたのは25歳からで、3年前にソーシャルサーカスを始めたが、音楽に合わせて演技ができるのか不安だった。音楽の方が神本さんの演技に合わせることでのびのびと演技ができるようになったという。メンバーの一人である三石士恩さんは脊髄性筋萎縮症で普段は横になったまま生活している。おととしエアリアル体験会に参加した祭にすごく楽しそうな動きをしていた。共演するのは手足の麻痺のあるギタリスト・川崎昭仁さんで、独自の奏法でギターを奏でる。講演後神本恵里さんは、障害者はある程度固定したイメージがあるが障害者でも普通でも関係なくみんな普通にサーカスができる、それが当たり前だと思ってほしいと話した。