前回の大統領選でバイデン氏に敗れたあとも自ら負けを認めることはなかったトランプ氏。翌年には、選挙結果を覆そうとしたトランプ支持者らが暴徒化し議会を襲撃する事件へと発展する。この事件を受け、トランプ氏は選挙に不正があったと虚偽の主張を繰り返し選挙結果を覆すよう働きかけたとして連邦地裁に起訴された。トランプ氏は米国大統領経験者としては初めて刑事事件の被告となり裁判に追われたが、予備選では圧倒的支持を得て今回も共和党の候補者に躍り出た。一方、当時民主党の候補者だったバイデン氏の支持率は高齢への懸念などから低下し一時はトランプ氏の勝利が確実とまでいわれた。7月、ペンシルベニア州で演説中の銃撃事件によって陣営も勢いを増し支持率は上昇した。バイデン氏は選挙期間中異例の撤退。共和党大会で正式に大統領候補に指名され、副大統領候補に上院議員のJDバンス氏を指名した。そんな中、多様性を前面に打ち出すハリス氏が対抗馬に名乗りを上げ民主党は息を吹き返した。CNNで2人の討論会でが行われ、視聴した有権者のうち63%がハリス氏勝利と答えたと伝えた。ビヨンセやテイラー・スウィフトがハリス氏の支持に回り支持率が逆転した。一方トランプ氏は、自身への支持を表明してきた実業家のイーロン・マスク氏を要職に起用する考えを示し再び有権者の関心を引きつける。先月20日には激戦州ペンシルベニアにあるマクドナルドを訪問しアルバイト体験をするなど、積極的に庶民へのアピールも続けた。