与党連合や左派連合の候補者が勝つ見込みがある選挙区の多くで1本化が進んだが、辞退した支持者の票がそのまま得票に繋がるとは限らず、中には投票には行かないとする有権者もいる模様。選挙活動は今日までであり、残された時間でどれだけ辞退した候補者の票をどこまで取り込めるかが焦点となる。候補者の一本化によって国民連合やその連携勢力の獲得議席数は最も多くなる可能性は高いが単独過半数からは遠のいたとの世論調査がでている。また、マクロン大統領は3日、「不服従のフランス」とは連立を組むつもりはないと発言したと地元メディアは伝えている。これにより議会に多数派が不在となるという懸念があり、首相の選出や予算の採決などに時間がかかり、議会が機能不全に陥るおそれが指摘されている。パリ大学のバンジャマン・モレル准教授は「政治が行き詰まり、不安定な状況になる」と指摘した。民間から閣僚を選ぶ実務家内閣が作られるとの指摘もあり、フランス政治の不透明感が増している。こうした不透明感がフランスが指導的な役割を担ってきたウクライナ支援にも影響があると見られている。