アメリカのメディアは、トランプ前大統領が、来年の大統領選挙に向けて来週開かれる野党・共和党の候補者によるテレビ討論会を欠席し、自動車産業の労働者などにミシガン州で演説を行う計画だと伝えた。民主党の支持基盤とされる労働組合員にアピールするねらいがあるとみられる。アメリカでは、UAW(全米自動車労働組合)が、自動車メーカー3社との労使交渉で合意できず、賃上げなどを求めて、ストライキを続けている。労使交渉が難航する背景には、長引くインフレに加えて、EV普及が雇用の縮小につながるとする組合側の強い不安があるとみられていて、トランプ氏としては、EVの普及を後押しするバイデン大統領を批判し、来年11月の本選挙をにらみ、民主党の支持基盤とされる労働組合員にアピールするねらいがあるとみられる。