岸田総理大臣は、南米で唯一台湾と外交関係を持つパラグアイで初めての首脳会談を行った。岸田総理は、パラグアイ・ペニャ大統領との間で中国などを念頭に「力による現状変更は許されない」ということで一致したと強調した。日パラグアイ共同会見で岸田総理は「2国間関係のみならず、国際社会においても一層緊密に協力する決意を表明する」と述べた。パラグアイは南米4か国の関税同盟「メルコスール」の議長国で、早期のEPA(経済連携協定)の交渉開始を迫っている。ただ自民党の農水族を中心に反対の声が多く、議論の推進を確認するにとどめた。政府としては政治的な関係強化にもつながるとして交渉の開始には前向きなのが本音。岸田総理は総裁選で再選すれば、11月の国際会議で再び南米を訪れる予定で、そのタイミングでの交渉開始を模索している。