神奈川・逗子市には多くの竹林がある。市民グループ“逗子竹活”は地域の住民を中心に約40人が市内の竹林の整備を行っている。防災士の資格を持つ代表・内山学は本業でドローンを扱う際に住宅地のすぐそばまで手入れがされていない放置竹林が迫っていることに気が付いた。足を運んで竹林の状態を調査したところ、市内約200の竹林のほとんどが放置されており災害リスクを高めていることがわかったという。内山は「地域の方が高齢化してくると斜面を整備するのは非常に難しくなる。枯れた竹がどんどん積もり、土砂崩れを起こす原因になる」と話す。2年前に竹林の整備を行う“逗子竹活”を結成し、現在は自治会や行政とも連携しながら市内14ヵ所の整備を行っている。間伐した竹の活用にも力を入れている。就労支援施設と協力しメンマを作っており、来年の商品化も目指している。使用するのは1年未満の若い竹。他にも竹細工を作り、地元の朝市などで販売している。竹細工を作るワークショップも開催し、多くの人が参加している。ワークショップでは竹林の整備も体験してもらいノウハウを伝えている。内山は「“整備をする”“危険だから”という思いだけでは辛くなってくる。竹を活用して地域のリスクを魅力に変えたい」と話す。