モルディブがインド離れを加速し、中国への急接近を図っている。特に軍事面では5月までに国内に駐留してきたインド軍部隊の撤退を求める一方、今月中国との間で軍事協定を結んだ。きっかけは去年の大統領選挙で政権が交代したこと。モルディブは長年インドと中国の間で揺れ動いてきたが、中国寄りのムイズ大統領が脱インドを掲げて当選。中国との関係強化で経済発展を目指そうとしている。モルディブはシーレーンにある戦略上重要な国で、習首席の一帯一路構想の拠点のひとつ。また、中国にはインドをけん制しインド洋で影響力を拡大するねらいがあるとみられる。