キャッシュレス化が進んだ背景には、シニアにデジタルツールが浸透し始めたこともある。支払いに現金を使う割合は、2018年には世代間に差があったが、2023年にはほぼ同じになっている。デジタル地域通貨とは、地域限定のキャッシュレス決済のこと。2020年くらいから増え、今では全国約230の自治体で導入されている。高齢者に人気なのが、岐阜県養老町の「養老Pay」。地元の商店街などで使用できる。万歩計などのアプリと連動し、決められた歩数を達成するとポイントが付与される。1ヶ月間、決められた健康活動をこなすと、最大500円分のポイントが貯まる。養老Payを使って買い物をすると、家族に通知が届く見守り機能もある。町民の半数が登録し、70代が一番利用しているという。都内でも、区によってデジタル地域通貨を行っているところがあるという。