ポルトガルからカステラなどの南蛮菓子が伝わったことで江戸時代に玉子焼きが誕生。6年前に卵焼きを愛するモロッコのイルハムさんをご招待。池波正太郎が好んだという「銀座寿司幸 本店」を訪れた。まず取り出したのはあたり鉢。茹でた芝海老をすり潰し、砂糖・白身魚の練り物を加えて混ぜていく。卵を数回に分け、少しずつ合わせていく。1枚に使う卵の量は10個。ゆっくり混ぜること30分、醤油と少量の塩を加えて生地が完成した。出来上がった生地は、油をひいた玉子焼き鍋に全て流し込んで焼き上げるのが特徴。焼いている間は換気扇を止め、熱を逃さないようにしている。また超弱火で焼き上げるため、換気扇をつけると火が消えてしまうという。上からは2kgの炭火で焼いていき、焼き目がついたら炭を動かしながら40分かけて焼き上げる。