群馬県前橋市に去年11月、ギネス世界記録に世界一小さな書店として認定された書店がオープンした。小さな入り口のため子供しか入れない。また、書店の周りには不思議な世界が広がっている。広さはわずか1畳。書店に並んでいるのは宇宙や自然などをテーマにした子供向けの絵本など約300冊。書店を開いた渡邉さんは世界一小さくした理由について大人が立ち入れない場所にしたかったからだという。3児の父でもある渡邉さんは電気工事会社を経営する傍ら、電気の仕組みを教える教室を開くなど地域の子どもたちと関わってきた。デジタル化が進む中、今の子どもたちに不安を感じてきたという。子どもたちには五感をフル回転させてほしいと願い、会社の敷地内に子供の遊び場をつくり始めた。世界一小さな書店だけでなく、遊具もあり、温室もあり、子どもたちを刺激するしかけが散りばめられている。無料で解放されていて、多い日には100人以上の子どもたちが来るという。ほぼ初対面の子どもたちをロバなどがいる広場に連れ出した。子どもたちに動物との接し方を教え、その場を離れた。すると、子どもたちは声をかけあい、交代でブラッシングをしはじめた。渡邉さんはデジタル化が進む今だからこそ、子どもたちのリアルな体験の場にしたいと考えている。