かつて「世界のFUNAI」と呼ばれた大阪の家電メーカー・船井電機が、きょう裁判所から破産手続き開始の決定を受けた。大阪・大東市に本社がある老舗の家電メーカー・船井電機は、1961年に設立され、テレビやビデオといった映像機器をはじめ、プリンターやエアコンなど事業を多角化していった。会社のホームページによると、2002年に生産を始めた液晶テレビの事業では、北米市場でトップシェアを獲得したこともあった。しかし中国メーカーなどとの間で販売競争が激しさを増す中で業績が悪化し、2021年には出版を手がける東京の会社の傘下に入り上場廃止となった。破産管財人によると、船井電機はきょう、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。ことし8月に公表した昨年度の決算によると、最終損益は131億円の赤字、ことし3月末時点の負債総額は461億円。FUNAIブランドのテレビなどを販売してきた大手家電量販店・ヤマダデンキは「これまでに販売したFUNAIブランド製品のアフターサービスについては、お客様にご迷惑をおかけすることのないよう、販売店として責任を持って対応していく」とコメントしている。