- 出演者
- 広内仁 斉田季実治 星麻琴 竹野大輝 吉岡真央 菅谷鈴夏
オープニング映像。
広内&星キャスターがオープニングの挨拶。
衆議院選挙は投票日まであと3日。各党の党首は、政治改革や経済対策を巡って、街頭演説などを行い支持を訴えた。自民党・石破首相「非公認候補に出しているのではない。地方から新しい日本をつくっていかなければならない」、立憲民主党・野田代表は「自民党に有権者がペナルティーを与えなければいけない。小中学校の給食の無償化を実現しよう」、日本維新の会・馬場代表は「政治とカネの問題について、自民党がどう考えているのか端的に分かる事象。政治に求められているのは物価を上回る賃上げ相当の手取りを増やし、経済を成長させ税収を増やす」、公明党・石井代表は「政治の不透明なお金の使い方を改革しよう」、共産党・田村委員長は「税金が2000万円使われている。許すわけにはいかない。やるべきは中小企業、小規模事業者への支援。くらしの応援」、国民民主党・玉木代表は「手取りをしっかり増やす。変えていこう政治のありようを」、れいわ新選組・山本代表は「仲間には優しいが、国民にはえらくひどい」、社民党・福島党首「裏金問題の反省が自民党に全くない」、参政党・神谷代表は「今は減税一択だ」と述べた。
この選挙、期日前投票も行われている。投票所に行って投票することに不便を感じたことはないだろうか。NHKでは2年前から、選挙のバリアフリーを目指して、みんなの選挙というプロジェクトを進め、投票する際に困っている人を支援する各地の動きを取材。長野・中野市では、バスの中に投票箱などを積んで、有権者の近くまで出向く取り組みをおととしの参議院選挙から始めた。以前は地域の集会所などに順次期日前投票所を設置していたが、坂や階段の上にあるため、高齢者などには利用しづらい状況だった。市、バス会社から車を借りて、道路沿いの駐車場など市内5か所を巡回。今回は約130人が利用した。中野市選挙管理員会・傅田武彦委員長は「バスで回っていけば坂を上らずに来られる。投票率が上がらず苦悩しているが、多くの人に選挙に来てもらい、自分の意思をあらわしてほしい」と語った。
東京・狛江市の期日前の投票所。より多くの人が投票しやすくするためには、さまざまな工夫が求められる。ルーペと老眼鏡、入り口の前には車いすとベビーカーを用意。視覚障害のある人が点字で投票するための点字器。主に聴覚障害がある人などを支援するためのボードも用意されている。狛江市企画財政部・中村容明さんは「誰でも投票しやすい環境が広がっていけばうれしい」と語った。
長年政治を取材し、みんなの選挙プロジェクトを立ち上げた選挙プロジェクト・杉田淳デスクがスタジオで解説「私は緑内障という目の病気があり、視覚障害がある。投票するということ自体に難しさがあることを強く実感してる」。コミュニケーションボードは各地の投票所で導入され始めている。福島・福島市では、自分で字を書くことができないときは、投票所にいる職員に代理の記入を依頼できることなどが記されている。山梨・富士河口湖町では、手をつないで案内してほしいなどといった内容が盛り込まれている。以前と比べると、少しずつでも改善はしてきている?。杉田デスクが解説「かもしれないが、ひとくちに障害者といっても特性によって困りごとってさまざま。困っている人も障害者だけじゃなく、高齢者、重い病気の人、その家族と対象は幅広い」。
NHKが去年、全国の選挙管理委員会を対象に行ったアンケート。「障害のある人への対応マニュアルを作っている」18%。「説明会や研修を行っている30%。選挙プロジェクト・杉田淳デスクがスタジオで解説「総務省では、先進的に取り組んでいる自治体の事例を全国に示し、バリアフリーを促してる。一定効果はあるとは思うが、まだ自治体間の格差がある印象」。
自治体の取り組みだけでは補いきれない部分もある。視覚障害のある人の投票に同行。高知・高知市に住む男性は、目の難病・網膜色素変性症と診断され、30代のときに視力を失った。選挙のときには、毎回欠かすことなく投票に行くというが、点字を使う人にとって必要な情報を得るのが難しいことがあるという。例えば自宅に届く入場整理券。今回の衆議院選挙の券であることは点字で印字されているが、自分が投票する選挙区や投票所の場所については、点字がなく、情報を得ることができない。きのう男性は、期日前投票をするため、自宅から3キロ以上離れた高知市役所に向かったが、今回投票場所が同じ市役所の中でも違う庁舎に変更されていた。点字ブロックをたどりながら、改めて200mほど離れた投票所へ向かった。
視覚障害のある高知・高知市に住む男性は、視覚に障害のある人たちから、投票について困っている声が多くあったことから、ことし投票にあたり、知っておきたいポイントなどをまとめた冊子を作った。投票に自分の点字器を持っていっていいか、書く場所を間違えてしまったらどうするのかなどの疑問に応えている。点字版や音声で聞くことができるテキストデータ版など、計1500部余を発行し、障害のある人などに届けられた。男性は「少しでも私たちが投票できる社会をつくるための力にしていきたい」と語った。
当たり前のように確認していた情報も、たどりつくのが難しい方もいるってこと、改めて認識しなくてはならない。選挙プロジェクト・杉田淳デスクがスタジオで解説。今後選挙のバリアフリーはどうあるべきか、という疑問に対し「日本の投票の制度が、投票に障害のない人を前提に作られていると感じている。例えば、候補者の名前を投票用紙に書く自書式は、世界的には珍しい。病気や高齢者には、文字が書きにくいという声が結構ある。投票所の記載台は軽い素材で作られ、がたがた揺れたりすることもある。一部の地方選挙では、記号式という投票方法が取られている所もある。あらかじめ投票用紙に候補者の名前を印刷してあって、そこに丸をつけるという方式。こういうものが広がってもいいのでは」とした。まや日本では郵便による投票はまだ大きく制限について「障害の程度がかなり重い人などにしか認められていない。総務省の有識者研究会では、8年前にこの対象を拡大すべきだという提言を出しているが今も変わっていない。衆議院選挙の投票日まであと3日。投票に不安があるという人は、近くの選挙管理委員会に相談することをお勧めする」とした。
シリーズで伝えている各党の党首の選挙戦。最終日のきょうは、れいわ新選組・山本代表、社民党・福島党首、参政党・神谷代表。山本代表は結党して5年。代表として迎える2度目の総選挙。物価高に対する経済政策などを訴えている。山本代表は「今やるべきは減税。社会保険料の減免。悪い物価高が収まるまでの現金給付。消費税は最低でも減税。最終的には廃止が絶対必要」と述べた。街頭演説に出ると、写真撮影に並ぶ人が、目標は解散前の3議席から2倍以上の議席獲得。山本代表は「手応えしかない。マイク握るたびに最後の機会だと思ってしゃべっている」と述べた。
社民党・福島党首は、防衛予算の増額に強く反対している。解散前、1議席の社民党。特に、重点地域とする九州、沖縄での支持獲得に力を入れている。福島党首は「選挙戦はわりと対話。さざ波をつくり、大きなうねりをつくりたい」と語った。
参政党・神谷代表は、日本の国土と富を護り抜くとして積極財政と消費税の減税などを訴えている。党として初めての総選挙で、100人近くの候補者を擁立。神谷代表は「参政党はチーム戦。私利私欲なく一生懸命やるから会ってもらえれば、それによって参政党を信頼してもらう。そういった流れをつくりたい」と述べた。3日間にわたって9党の党首の選挙戦を見てきた。選挙戦は最終盤に入る。各党の党首や幹部は、接戦が想定される選挙区などに集中的に応援に入り、議席の上積みを図ることにしている。
衆議院選挙に関しては特設サイトでも伝えている。3日間にわたり、各党の党首の選挙戦に密着。ここかあ選挙戦は最終盤に入る。各党は激戦が予想される選挙区に入り、票の上積みを図る。
新年の風物詩・福袋の話題。デパート各社は、来年の正月に販売する福袋を発表。世相を反映するといわれる福袋。来年は家計を意識したものが増えそう。物価高が続く今、どのような福袋が用意されているのか。値上げラッシュが続く中、節約志向の消費者を刺激しようと来年の福袋はさまざまな工夫が凝らされている。東京・銀座のデパートは、生活に身近な商品の品ぞろえを増やし、お得感をキーワードに。食用油やパックごはんなど、値上がりが目立つ食品を詰め合わせた3000円余りの福袋など全体の8割が食品。回して出てきたカプセルの中に入っている福袋は、1回5000円で最大2万円相当のすしや肉などが当たる。銀座のデパート顧客販促課・紀野珠輝課長は「生活応援に響く福袋を意識している」と話す。
福袋は人々の欲しいという気持ちを刺激してきた。競うように福袋を買い求める人たちは、1959年にNHKがニュースで伝えた映像。株価が上昇を続けたバブル時代の福袋は、黄金の冷蔵庫や黄金のビーナス像、1990年にちなんだ1990万円の福箱も。世界同時株安が進んだリーマンショック後の2009年、デパートでは、紳士服用品1週間分が5000円以下で買える福袋や野菜の詰め放題にメロンをセットにした生活応援福袋が人気を集めた。
- キーワード
- 福袋
物価の上昇が続く中での来年の福袋は、お得感に加えて、東京・池袋のデパートが力を入れているのがサブスクリプションの福袋。60日間、店内のパンを1日1個ずつ持ち帰ることができる福袋。1万円の販売価格で最大2万円弱のパンを受け取ることができる。デパート側には、店舗への来店機会を増やせるというねらいも。来年のえとにちなんだ驚きの福袋も。巳年にちなんで、動物園で飼育されているへびとの記念撮影や動物の世話が体験できる福袋も初めて用意。来年は昭和が始まって100年ということで、気分はまるで昭和のアイドルな福袋もある。オリジナルの写真集やブロマイドが作れる体験型の福袋をそろえ、あの手この手で心をつかもうとしている。池袋のデパート販売促進部・青木拓馬さんは「ワクワクをお客さんに感じてもらいたい」と語った。
福袋商戦は、商品だけではなくて、日程にも変化が出てきている。人手不足が深刻化する中で、働きやすい環境を整えようと、デパート各社は1月2日も休みにして、3日から初売りを始める動きが相次いでいる。
- キーワード
- 福袋
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。その前線に北朝鮮の兵士が派遣される可能性があるとアメリカが指摘。派遣されるのは特殊部隊の兵士など1万2000人に上るとの見方も出ている。ウクライナ当局が23日、SNS上に公開した動画では北朝鮮の兵士に朝鮮語で投降を呼びかけている。兵士の収容施設だという建物を紹介。「捕虜は大きくて暖かく、明るい部屋で過ごすことになる。1日3回の食事が提供され、肉、新鮮な野菜、パンが含まれる」とのアピールも。投降を希望する兵士のための相談窓口を24時間態勢で設けていて、動画の最後には、問い合わせ先も記載されていた。北朝鮮の動きに、神経をとがらせるウクライナ。ウクライナ・ゼレンスキー大統領は22日「国際社会が北朝鮮に厳しい措置を講じるべきだ」と訴えた。ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアでは、これまでの戦闘で多数の兵士が死傷したと見られている。こうした中、ホワイトハウス・カービー大統領補佐官は「今月中旬までに少なくとも3000人の北朝鮮兵が、ロシア東部に移動したとみている」と述べた。北朝鮮による兵士の派遣は、これまで韓国やウクライナが指摘していたが、アメリカが初めて同じ認識を示したかたち。これまでに分かっている兵士の動き。船で北朝鮮東部・ウォンサン付近から、ロシア極東・ウラジオストクに移動したあと、東部にある複数の軍事施設で訓練を受けていると見られる。訓練の場所の1つは、ロシア極東の沿海地方・セルゲエフカの基地と見られる。ロシア独立系メディアが、北朝鮮の兵士だとする集団の映像を投稿。その後、前線に向かうと見られ、ウクライナ国防省は、最初の部隊が23日にウクライナが越境攻撃を続けているロシア西部のクルスク州に到着するとの見方を示した。韓国のキム・ヨンヒョン国防相は「北朝鮮が特殊部隊の兵士など合わせて1万2000人を、近くロシアに派遣する」という見方を示し「北朝鮮・キム総書記がみずからの人民軍を不法な戦略戦争の弾よけとして売り渡した」と述べた。一方のロシア。ロシア外務省・ザハロワ報道官は、具体的な言及は避けたうえで「ロシアと北朝鮮の軍事分野などでの協力は、国際法にのっとったもので違反するものではない」としている。カービー大統領補佐官は、北朝鮮とロシアの軍事協力は、前例のないレベルだとしたうえで「インド太平洋地域への影響とキム総書記を利することが懸念される」と述べた。日本政府の関係者に取材すると北朝鮮にとっては、実戦経験を積む機会になるだけでなく兵士派遣の見返りにロシアから軍事関連技術を得て、それをさらに試す可能性もあると懸念する声が聞かれた。ロシアと北朝鮮の軍事協力の動きは、ウクライナ情勢のさらなる悪化を招くだけでなく、日本やこの地域の安全保障にも影響を与えかねない問題として見ていく必要がありそう。