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「ヤン・ブリューゲル」 のテレビ露出情報

フアン・サンチェス・コターンはスペインのトレドで誕生した。43歳で俗世を離れ、静かな修道生活に身を投じた。常に人にやさしく、質素で物欲のない慎み深い人物だったという。主に描いていたのは宗教画。今日の作品の時期に描かれた作品では宗教画を保守的に描いていた事がうかがえる。しかし静物画に限っては独創的に描いていた。コターンが活躍した16世紀末のヨーロッパはスペイン、フランドルなどで静物画が独立したジャンルとして生まれだした頃。その頃、イタリアのを中心にカトリック圏で大きな潮流となりつつあったのはバロック。ドラマ、エモーションを描き、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオが描いたゴリアテの首を持つダヴィデは羊飼いの若者のダビデが巨人のゴリアテを倒したという旧約聖書の1番目。カラヴァッジョは光と影を巧みにあやつり、人々の感情に強く訴えかけ劇的な宗教画を生み出した。この革新的な絵画表現は後の画家たちに大きな影響を与えた。コターンは人物ではなく、果物や野菜を描く静物画に光と影のドラマを持ち込んだのはこの1枚だったのかもしれない。

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