アリゾナ州ユマにあるメキシコとの国境を隔てるために建設された「トランプの壁」。一部コンテナを置いただけだった部分もバイデン政権中に鉄柵に建て替えられた。現在、米国に住む不法移民は推計約1100万人。首都ワシントン近郊の街にも大勢の不法移民が暮らしている。レンタカー会社周辺にたむろする男性たちは記者が近づくと引っ越しを手伝うなどの売り込みを始めたがほとんどは在留資格を持たない不法移民。2016年のデータによると、メリーランド州で仕事に就いている不法移民は6.4％（ピュー研究所）。トランプ氏の不法移民移送を受け、弁護士のもとにも問い合わせが増えているという。移民の強制送還は労働力不足による賃金上昇が価格に転嫁されて結果としてインフレをまねくという指摘もある。