4日に投開票が行われた英国総選挙。スナク首相率いる保守党が大敗、スターマー党首率いる労働党が圧勝。スターマー党首が首相に就任、14年ぶりの政権交代が実現。英国の選挙は慣例で木曜日が投開票日。政権与党だった保守党。これまで負けたことがない選挙区でも落選が相次ぎ、121議席と過去最低まで激減。現役のの閣僚や幹部、元首相まで落選するという歴史的な大惨敗。スナク前首相は「国民に何よりもまず謝罪する。皆さんが明確な意思を示した。英国政府は変わらなければならないと」、スターマー新首相は「国民は圧倒的多数をもって変革と国家再生、奉仕する政治への回帰を決断した」と述べた。新首相に就任したキアスターマー党首。1721年に初代首相が誕生してから80代目。労働者階級の家庭に生まれ、難病の母親と障害がある弟がいたことからオックスフォード大学大学院で法律を学び、人権派弁護士として活躍。その後検察庁長官を務め、議会の不正経理問題で与野党の議員を起訴したことが評価され、爵位が与えられた。政治家転身後は2020年に労働党党首となり、議会で時の首相を厳しく追及。ガーディアン紙の人物評「味気ないかもしれないがスパイシーな政治に飽き飽きした国民の味覚テストには合格する。華やかさに欠けるところが財産になりうる」。労働党の主な公約はインフレ抑制、経済安定、密入国組織の取り締まり、医療制度と教育の拡充など。ウクライナ支援はこれまで通りとされている。スターマー新首相は「私が出たような労働者階級の家庭が生計を立てられる安心を与えたい。あなたが再び信じる日まで私の政権は毎日のように闘う」と述べた。