パリオリンピック開幕まであと1週間。日本競泳界史上最年長の33歳。萩野公介が8年ぶりにオリンピックの切符をつかんだ鈴木聡美を訪ねた。鈴木は初出場の2012年、ロンドンオリンピックで3つのメダルを獲得したものの4年後のリオデジャネイロオリンピックでは準決勝敗退。東京オリンピックには出場すらかなわなかった。しかし、33歳になった今年、自己ベストを更新し復活のパリオリンピック出場を決めた。更に、鈴木がすごいのは東京オリンピックの選考会以降100mでは約1．3秒、200mでは約3．3秒とタイムを縮めている。実は鈴木、ここ数年で泳ぎ方をアップデートしていた。2012年の泳ぎと今の泳ぎを比較すると大幅に水をかく回数が増えている。このテンポの速い泳ぎは体が沈み切る前に腕をかき始めるため推進力を維持することができ3年間の進化につながった。バイクやボートこぎボックスジャンプなどのインターバルトレーニング。負荷の大きい超過酷なトレーニングを継続して行ってきた。これにより筋肉の持久力が鍛えられより長い時間、速いテンポで泳ぎ続けることができる。ハードトレーニングを可能にしたのがサポートメンバーによって鈴木に植えつけられた年齢を気にせず自己ベストを目指すという意識改革。