イギリスで14年ぶりの政権交代。総選挙で最大野党・労働党が大勝し、新しい首相にスターマー党首が就任する。労働党の支持者からは結果に満足しているという声が聞かれた。熱狂的な高揚はないが、このあと首相に就任するスターマー党首の政権運営に期待が寄せられている。
14年ぶりに政権を奪還した労働党・スターマー党首は「われわれはやり遂げた。変革はいま始まる」とコメント。今回の総選挙では、これまでに労働党が議会下院の650議席のうち412議席を獲得し、過半数を大幅に上回って圧勝。一方、スナク首相率いる保守党は121議席にとどまり、トラス前首相の他、閣僚も相次いで落選した。政権交代による外交政策への影響について、専門家は「最も難しいのは米国との関係だ」と指摘する。慶應義塾大学・細谷雄一教授は「英米間で様々な摩擦が生じてくる可能性がある」。また労働党が、伝統的にヨーロッパ大陸との関係をより重視する傾向があるとした上で、日本との関係については「外交のバランスがよりEUに傾斜する可能性は高い。それでも価値を共有する日本との関係の重要性は引き続き重視すると思う」とコメントした。
労働党・スターマー党首は5日、国王からの任命を受けて首相に就任する。派手なパフォーマンスはせず、堅実に政策に取り組む姿勢を打ち出していくと見られる。その柱は経済成長を通じて、国民の暮らしを改善させるというもの。ただ、厳しい財政の中で、経済成長を実現させ、課題が山積する公的サービスを立て直すのは簡単なことではない。国民は現状に強い不満を抱え、変化を求めて労働党に投票しただけに、仮に状況が好転しなければ支持が離れてしまう可能性もある。スターマー党首は、このあと、およそ1時間後に演説する予定で、首相として国民に何を呼びかけるのか注目される。
14年ぶりに政権を奪還した労働党・スターマー党首は「われわれはやり遂げた。変革はいま始まる」とコメント。今回の総選挙では、これまでに労働党が議会下院の650議席のうち412議席を獲得し、過半数を大幅に上回って圧勝。一方、スナク首相率いる保守党は121議席にとどまり、トラス前首相の他、閣僚も相次いで落選した。政権交代による外交政策への影響について、専門家は「最も難しいのは米国との関係だ」と指摘する。慶應義塾大学・細谷雄一教授は「英米間で様々な摩擦が生じてくる可能性がある」。また労働党が、伝統的にヨーロッパ大陸との関係をより重視する傾向があるとした上で、日本との関係については「外交のバランスがよりEUに傾斜する可能性は高い。それでも価値を共有する日本との関係の重要性は引き続き重視すると思う」とコメントした。
労働党・スターマー党首は5日、国王からの任命を受けて首相に就任する。派手なパフォーマンスはせず、堅実に政策に取り組む姿勢を打ち出していくと見られる。その柱は経済成長を通じて、国民の暮らしを改善させるというもの。ただ、厳しい財政の中で、経済成長を実現させ、課題が山積する公的サービスを立て直すのは簡単なことではない。国民は現状に強い不満を抱え、変化を求めて労働党に投票しただけに、仮に状況が好転しなければ支持が離れてしまう可能性もある。スターマー党首は、このあと、およそ1時間後に演説する予定で、首相として国民に何を呼びかけるのか注目される。