アンギアーリの戦いの舞台となったトスカーナ州アンギアーリ。フィレンツェから車で南に約1時間30分の場所にあり、人口は約5600人。丘の斜面に作られた街。7世紀から城塞都市として整備が始まり、旧市街地は細い道や階段などが入り組み、まるで迷路のような作りになっている。この土地は多くの都市国家によって支配権を握られた。こうした歴史から街を防御するため複雑な作りになったと言われている。アンギアーリの戦い以後、アンギアーリはフィレンツェと密接な関係を築く。過去にはアンギアーリの市民がイタリア統一運動にも参加し活躍したと言われている。現在アンギアーリは2002年に設立されたイタリアの最も美しい街協会に、歴史的にも風景としても美しいとして認定されている。ダ・ヴィンチが描いたアンギアーリの戦いは、ここから隣町のサンセポルクロの間にある場所が舞台だった。アンギアーリ歴史協会の会長に実際の場所を案内してもらった。アンギアーリの戦いがあったことを忘れないために、1441年に建てられた小さな礼拝堂がある。現在はこの礼拝堂以外は畑になっている。