競泳初日の最注目レースは男子400m個人メドレー。バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形を1人で泳ぎ切る超過酷レース。今大会にはレオン・マルシャンをはじめ世界のメダリストがエントリーした。日本からは瀬戸大也。2019年の世界水泳では個人メドレーで2冠を達成。しかし、東京五輪は予選敗退。再起にかけて去年3月から新たに指導を仰いだのが加藤健志コーチ。リオ五輪の平泳ぎで金メダルを獲得した金藤理絵さんを育て上げた。水泳界で地獄とも言われる加藤コーチのハードトレーニング。1日10時間以上の練習を送った。そして徹底的に鍛えたのが平泳ぎ。「過去にも見ないくらい一生懸命やってこられた一年間だった。自己ベストを出せば銀メダル以上は見えてくる。今はマルシャンと勝負するのがワクワクしているのでいけるところまで登りつめたい」と語った。さらに東京五輪のバタフライ銀メダリスト本多灯も出場。追い求めている究極の泳ぎは哺乳類最速のシャチ。少しでも近づけるよう筋力トレーニングに力を入れ、競輪選手のような強靭な太ももを作り上げた。「自己ベストを更新して決勝ではあわよくば表彰台を狙えるように惑わされず自分のレースをしたい」と語った。